世界中が混沌としている昨今、この場で常に取り上げてきた人間の思い違いに気付き、心の在り方に目を向け、個人個人が根本から考え方を変えていく時ではないでしょうか。

 日を追うごとに確実に仕事が少なくなり、不安を感じている方が多いと思います。皆様もお金に関わることに目を向け、時間を注ぎ込んでこられたでしょう。そうやって世界が同じ様に走ってきた結果が、今の状態であると言えます。

 この場で佛の教えに触れて頂いている皆様に学んで頂きたいことは、自分一人だけの幸せはあり得ないということです。己以外の総てを大切にすること、その心を育てることが今こそ必要なのです。心が豊かにならなければ、人は物金で満足感を得ようとします。

 親、先祖への感謝の心を養うことで、生かされていることの感謝、多くの方々にお世話になっている感謝ができます。それらの感謝の数が増えれば増えるほど心は満たされ、物金への依存の量が減っていきます。

 しかし、世の中には常に不平不満を口にし、不都合が起きるのは総て他人のせいと言う方がおられます。ご自身を振りかえってみて下さい。人のせい、相手のせい、国のせいと思っておられる方。この方は何時まで経っても、どの様に周りが変わろうとも不満が消えない方です。ここから一刻も早く脱出しないと、物金の人生になるでしょう。

 物金の社会は人類による地球の富の独占を引き起こしてきました。もちろん人類だけが富を得ることは許されるはずがありません。豊かな自然の中、地球が最適なバランスを保っていることが、最も大切なことです。人類がこのバランスを保つことが出来ると思い込んでいるところにも、奢った人間の姿がみえてきます。

 春の彼岸、墓前や仏前に向かい合い、御先祖の何千年というたゆまぬ努力と命の引継のお陰で今自分が生かされていることに深く感謝させていただきましょう。そしてお金を持つことから、心を磨く事に目標を方向転換する事で、多くの問題が解決すると思います。心の豊かな人ほど、モノやお金に執着しないものです。

 もし、今日までの「彼岸によせて」をお持ちでしたら、読み返してみてください。心を豊かにせずに、この先不安が消える時代は来ないと思います。

合掌